アトランティス後の時代の文化の循環と、前時代との関係
アトランティス後の時代には、七つの文化時代があり、そのうちのいくつかには特定の繰り返しが見られます。最初の文化時代は第七文化時代に、ペルシャ文化は第六文化時代に、そしてエジプト文化は第五文化時代に繰り返されます。第四文化であるギリシャ・ラテン文化は、繰り返されないという点で例外的な位置を占めています。これらの繰り返しは単なる機械的なものではなく、深い霊的な洞察を必要とします。この循環は、アトランティス時代の大災害の後、新しい文化時代が生まれ、再び終焉を迎えるという地球全体の進化の一部として捉えられます。第五大時代の終わりには、アトランティス時代の終焉に似たカタストロフが起こるとされています。
地球の進化の初期段階
地球の進化を遥か昔に遡ると、地球は現在の堅固な鉱物基盤を持っておらず、鉱物界、植物、動物、そして人類の肉体も今とは全く異なる姿でした。当時の地球は、宇宙の彼方から見れば霧、あるいは微細なエーテル雲として見えたであろう状態でした。この霧は現在の地球よりもはるかに大きく、太陽系の外縁部まで広がっていました。このエーテル体の塊は個々のエーテル点から構成されており、透視能力者が見ると、それらの点から未来の植物や人間のような、霊的に成長した原型が光の形として現れました。これは、後に物質的な形として現れるものの霊的な青写真でした。
太陽、月、地球が現在の形に分離した過程
太古の昔、太陽、月、地球は独立した存在ではなく、すべてが一体となった一つの巨大な宇宙体でした。人間もまた、この一体化した宇宙体の中で精神的な状態の原始的な人間原子として存在していました。世界進化の過程で、重要な出来事として太陽が地球から分裂し、独立した天体となりました。これにより、かつて一体であったものが太陽と、地球・月という二つの宇宙の物体として現れる二重性が生じました。さらにその後、人類がそれ以上の発展を遂げるために、地球は月を分離させ、現在の太陽、地球、月という三位一体の形が完成しました。この分離は、単なる物理的な現象ではなく、それぞれの存在が自身の進化に適した場所を必要とした霊的な原因に基づくものでした。
太陽、月、地球の分離が、地球上の存在に与えか影響
太陽の分離により、最も荘厳で純粋、そして崇高な存在は太陽へと移住し、地球と月にはより低い要素が残されました。太陽は光の原理、地球と月は闇の原理と対峙するようになりました。月が地球から分離する前の地球は、燃え盛る核が水の力に囲まれた状態であり、空気は存在せず、当時の生物は現在の人間とは全く異なる呼吸器系を持っていました。人間の姿も柔らかい液体でできた魚類両生類のようなものでした。太陽と月が地球から離れることで、人類は進化のための適切なテンポと手段を得ることができました。もし太陽が残っていたら進化が速すぎ、月の力だけでは遅すぎたでしょう。この分離によって、地球上に徐々に現在の空気のようなものが形成され、現代の人間へと繋がる存在が準備されました。
アトランティス時代の前と後での人間の意識の変化
初期のアトランティス時代の人間は、昼間は濃い霧の中で曖昧な輪郭の物体を認識するような意識を持ち、夜になると神聖な霊的存在の世界に身を置き、神々の存在を直接知覚する透視的な意識を持っていました。彼らは昼間は下等な王国、夜は高等な存在の仲間でした。しかし、アトランティスの大災害の後、人間はこの夜の霊界との繋がりを失い、夜は無意識の闇に包まれるようになりました。その代償として、昼間の意識が明るくなり、自我が発達しました。ポスト・アトランティス時代の人類は、アトランティス時代の神々との交わりの記憶を持つものの、直接的な認識は失われました。
アトランティス以降の時代における宗教観は、地球の初期の宇宙的出来事を反映している
アトランティス以後の文化時代の宗教観は、地球の太古の時代の記憶を反映しています。
- 古代インド(第一期): 太陽と月が地球と一体であった最初の時代、すべての高位の神々や霊的存在が繋がっていた状態が、ブラフマン/ブラフマーという一つの高次の個性として要約され、宗教の中心となりました。
- 古代ペルシャ(第二期): 太陽の分離とともに現れた善と悪の二重性、光と闇の原理が、アフラ・マズダオとアーリマンという対立する神々として宗教に反映されました。
- エジプト・カルデア・バビロニア(第三期): 太陽と月の分離後の第三の時代に現れた三位一体(太陽、月、地球の力)が、オシリス、イシス、ホルスのような三位一体の神々に例証されました。
- ギリシャ・ラテン(第四期): アトランティス時代に人間が睡眠中に神々の仲間として意識の中で体験したことが、ゼウスやアテナといったギリシャの神々の記憶として現れました。これらの神々は、アトランティス人が透視能力で見ていた神々と同じ存在でした。
アトランティス後の第五期の人類(現代人)が過去の神々の記憶を思い出せない理由
アトランティス後の第五期は、これまでの文化時代とは異なり、過去の神々や宇宙的出来事を直接思い出すことができません。最初の文化時代では地球の第一期を、第二期では善と悪の原理を、第三期では三位一体を、第四期ではアトランティスの神々を記憶として思い描くことができました。しかし、第五期には「何も思い出せない」状態が到来しました。この記憶の喪失こそが、この時代に無神論が発展し、人間が過去ではなく未来へと目を向けざるを得ない理由です。第五期は、キリストの力が現れ、人間に再び神聖な意識を与える準備がされた時代であり、過去の記憶に頼るのではなく、未来を見据えることで人生が再び霊的なものとなる必要があります。
アトランティス後の第五期である現代の人類の使命
ポスト・アトランティス第五期は世界の中心点に位置し、過去の記憶に頼ることができないため、未来を見据えることが使命となります。この時代に人類は初めてキリストの力を完全に理解し、再び神聖な意識を獲得する必要があります。過去の宇宙的出来事が人類の宗教観に反映されてきたように、第五期は単なる繰り返しではなく、未来への移行の出発点として位置づけられています。エジプト時代の繰り返しが第五期に新たな視点を与え、人類は未来へと進むことで、再び霊的な認識を取り戻し、神々との再会を果たすことが求められています。この時代には、意識は終末論的なものにならざるを得ないのです。