人間の進化における初期の形態
人間は、その進化の過程で、現在の動物の形に似たさまざまな初期の形態を経てきました。太陽が地球を離れた最も古い時代には、最も高次の動物は現在の魚に相当する形をしていました。人間の足はこの「魚の形」に対応し、当時、人間の身体で物理的に知覚できたのは足だけでした。その後、人間は「水の人」のイメージに描かれるような、脛まで体が見える高い動物の形へと進化し、さらに月が地球から離れ始めた頃には、下半身は物理的な形をとっていましたが、上半身はまだ柔軟でした。この段階で、人間は両生類に似た姿をしていました。これらの初期の形態は、人類が進化していく中で段階的に「置き去り」にされてきた動物の形であり、現在の両生類(カエル、ヒキガエル、ヘビなど)に見られる形態は、当時の人間の下半身の「退化した形」とされています。
月と太陽が人間の進化に与えた影響
月と太陽は、人間の進化において重要な役割を果たしました。月が地球とつながっていた間は、人間の進化をある程度遅らせる影響力を持っていました。しかし、月が地球から離れるにつれて、エジプト人がオシリスと呼んだ月光の影響が人間に及び、特に上半身の最も重要な構造、つまり現在の胸部を形成する神経が月によって形成されました。脊髄から伸びる神経が上半身を作り、オシリス・アポロが奏でる音を通して、腰の部分が形成されました。一方、魚の形は太陽と関係しており、太陽が地球と結合していたときに人間が受けた力を反映しています。太陽と月は、人間を段階的に導き、バランスを保っていました。人間が半分物理的になったとき、太陽と月はバランスを保っていたため、腰の部分は「バランス」と呼ばれ、そして当時、太陽は天秤座にありました。これらの宇宙的な力、特にイシスとオシリスの力が、人間の身体、特に性別の分化に影響を与えたとされています。
「人間の恥」としての蛇の形態の意味
人間が両生類の形態に達し、月がまだ地球の中にあった時代は、人類の進化における「恥辱と堕落の時代」と見なされています。この時、人間の肉体は最も醜悪な姿をしていました。もし月が地球から離れなかったとしたら、人類はより邪悪な形態に陥り、恐ろしい運命に屈していたでしょう。蛇は、人間がその進化の最低点にあったときの形態を保存しており、純真な人々が蛇に対して抱く嫌悪感は、この「人間の恥」の記録であるため、完全に正当化されると述べられています。これは道徳的な意味ではなく、人類進化の最低段階を指し示しています。人間は、この低点を超え、動物の形態を捨てて精神的な上半身を凝縮し始めることで、さらに高みへと進化することができました。
初期キリスト教における魚のシンボルの深遠な意味
初期キリスト教における魚のシンボルは、表面的な意味以上の深遠な宇宙的進化の出来事を指し示しています。人間がまだ魚の形をしていた頃、つまり太陽が地球から分離した宇宙的な時期に、キリストという最高の太陽霊もまた地球を離れたとされています。初代キリスト教徒は、この魚の形の中に、人類が進化して魚の形になった際に太陽の霊たちから受けた形、そしてキリスト自身の姿への参照を深く感じていました。このシンボルは、単なる「意味」を持つものではなく、霊的世界で実際に認識できる精神的事実の絵画的表現であり、真のシンボルはより高次の精神的現実と関連していると説明されています。
太陽が黄道帯を通過する期間と人間の進化段階の関係
人間の進化における大きな変化は、太陽が黄道帯を通過する期間と密接に関連していますが、そのテンポは非常にゆっくりです。太陽が黄道帯全体を一周するのに25,920年かかります。蠍座の性から天秤座の腰の発達へと人間が進化するような、根本的な変化には、太陽が黄道帯を一度通過するだけでは不十分です。初期の時代には、進化が一歩前進するためには、太陽が黄道帯を何度も完全に一周する必要がありました。これは、アトランティス以後の時代の時間計算が、より古い時代には適用できないことを意味します。より強い形成を必要とする体の部分については、進化にさらに長い時間がかかったと説明されています。
人類の四つのタイプの発生と動物の形との関連性
人類の進化において、物理体、エーテル体、アストラル体、自我という四つの構成要素のいずれかが特に強く作用することで、四つの基本的な人間タイプが生まれました。
- 物理体が優勢なタイプ: このタイプは、特定の時期に物理体に主に支配されていたものを表し、「雄牛」の形態に停滞しました。これは現在の雄牛(牛、雄牛など)に見られる形であり、黙示録の雄牛のイメージに描かれています。
- エーテル体が優勢なタイプ: このタイプは、物理体よりもエーテル体が強く、特に心臓領域が強力であった人々のグループを表します。「獅子」の形態に保存されており、ライオンはエーテル体が集中的に活動していた人類のタイプを保持しています。
- アストラル体が優勢なタイプ: このタイプは、アストラル体が物理体とエーテル体を圧倒した段階の人類を表します。これは、退化した形ではありますが、移動性の「鳥の王国」に保存されており、黙示録では「鷲」のイメージで描かれています。
- 自我が優勢なタイプ: このタイプは、自我が他の3つの性質(物理体、エーテル体、アストラル体)すべてを調和させた存在として進化しました。これは「スフィンクス」に保存されている姿であり、スフィンクスは獅子の体、鷲の翼、雄牛のような特徴、そして最も古い描写では爬虫類の尾を持ち、前面に人間の顔があり、他の部分を調和させています。
これらの四つのタイプは、アトランティス時代には互いに調和し、最終的に完全な人間の形態へと統合されていきました。
人類の単一性から二性(男女)への分化
人類は、動物よりもはるかに長い間、単性のままでした。当初、人間は「男性-女性」として創造され、繁殖方法が後に発達する以前は、一つの存在の中に両性を内包していました。この「処女懐胎」の段階は、地中に宿る力によって受精が起こるもので、人間はその行為を夢のような象徴的な形で知覚していました。
この単性から二性への分化は、アトランティス時代の中期に完全に現れました。この変化は、イシスとオシリスの力の異なる影響によって引き起こされました。新月の暗い段階でイシスが、満月の明るい段階でオシリスが特徴づけられ、これらの月の霊的存在の作用が地球上の人類に及びました。具体的には、イシスとオシリスの力が神経繊維を通じて作用し、人類が男性と女性に分化しました。女性の祖先はオシリスの影響によって、男性の祖先はイシスの働きによって形成されたとされ、神話ではイシスがオシリスを探し求める姿に、この男性と女性が地球上で互いを求め合うという宇宙的な過程が隠されています。
ネルトスの神話は人間の繁殖の進化を象徴している
ネルトスの神話と儀式は、人間の処女懐胎の段階から、後の二性による繁殖への移行期を象徴しています。女神ネルトス(ヘルタ)が毎年、馬車に乗って海の波に潜るという儀式は、人間が意識が曖昧な状態で情熱の海に浸る、優しく象徴的な受胎行為を表現しています。この「夢のような」受精の時代、人間は意識が抑制された状態で肉体世界から精神世界へと上昇し、受精を繊細な夢の行為として感じ取っていました。
この神話において、馬車を引く者は殺されなければならないという慣習は、当時の人類の状態を反映しています。高次の人類がまだこのような形で物事を感じていた時代に、早くから地上に降りてきた人々は、もはや元の純真さを失い、受精という行為を物理的に目撃するようになり、高次の人間的意識にとっては「失われた存在」であり、「死に値する」とされました。一方、秘儀参入を受けた司祭だけが儀式に無傷で立ち会うことができたのは、彼らがこの進化の段階を精神的に理解し、その真の意味を保持していたことを示しています。ネルトスの神話は、人間の意識が変容し、繁殖のあり方が変化していった太古の出来事の記憶を、儀式という形でヨーロッパ各地に保存されたものとして捉えられています。